スタッフ紹介
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教授
佐野 力
Tsuyoshi Sano
- 専門分野
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- 消化器外科
- 肝胆膵外科
- 出身大学
- 名古屋市立大学医学部医学科(1986年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医、指導医)
- 日本消化器外科学会(専門医、指導医、評議員)
- 日本消化器病学会(専門医、指導医)
- 日本肝胆膵外科学会(高度技能指導医、評議員)
- 日本胆道学会(指導医)
- 日本膵臓学会(指導医)
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教授(特任)
金子 健一朗
Kenitiro Kaneko
- 専門分野
-
- 小児外科
- 出身大学
- 名古屋大学医学部医学科(1987年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医、指導医)
- 日本小児外科学会(専門医、指導医、評議員)
- 日本膵・胆管合流異常研究会(世話人、学術委員長)
- 日本小児外科学会東海地方会(評議員)
- 研究テーマ
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- 先天性胆道拡張症/膵・胆管合流異常
- 小児外科日常的疾患に対する工夫
- 小児内視鏡外科
- 主な業績
- 主な業績を見る
- 自己紹介
- 私は名古屋大学を1987年に卒業し、名古屋第二赤十字病院で1年間のローテート研修後、安藤久實先生(後の名古屋大学小児外科初代教授)の紹介により協立病院で外科研修をしました。1991年、名古屋大学医学部附属病院分院外科(伊藤喬廣教授)へ大学院生として帰局。名古屋大学医学部附属病院分院外科は小児外科が専門でしたが、地域医療的な一般外科も行なっていました。1997年に分院が廃止され,名大一外小児外科グループに統合されて、小児外科専攻となりました。当時、名古屋大学は小児外科症例が乏しく、1999年から延べ3年間、豊橋市民病院で津田峰行先生のもとで多数研鑽したことが小児外科医としての基礎になっています。名大小児外科では症例倍増計画の番頭として尽力し、日本で有数の施設となりました。2014年から第一赤十字病院に小児外科部長として赴任し、ここでも症例増加に務め、年間250例の手術数が2年間で400例を越えました。途中で加藤翔子先生が加わりましたが、外科研修中で手術のみの参加のため、ほぼ一人の状態でした。このような時に愛知医科大学の話があり、2016年4月から消化器外科の一員として愛知医科大学で小児外科をスタートすることになりました。
私の研究テーマは、協立病院時代からよくある疾患(common disease 日常的疾患)をより高いレベルで診療することに興味があり、例えば小児の虫垂炎は超音波で全例診断できることを豊橋市民病院時代に実証しました(主な業績 16)。大学院時代からは安藤先生の影響で、先天性胆道拡張症/膵・胆管合流異常の研究を始め、life workとなっています。特に病態に興味をもち、小児の症状発現機序を解明しました(主な業績 6,7,12)。また、名古屋大学では内視鏡外科を担当し、小児に対する胸腔鏡下肺葉切除を日本で初めて実施し、特に複数例の新生児で実施したのは世界で初めてのことになります(主な業績 16)。
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准教授(特任)
深見 保之
Yasuyuki Fukami
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 肝胆膵外科
- 内視鏡・ロボット外科
- 出身大学
- 三重大学医学部医学科(2000年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医、指導医)
- 日本消化器外科学会(専門医、指導医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本消化器病学会(専門医)
- 日本肝胆膵外科学会(高度技能指導医、評議員)
- 日本胆道学会(指導医、評議員)
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医、評議員、ロボット支援手術プロクター膵臓/肝臓/総胆管拡張症/胃)
- 日本臨床外科学会(評議員)
- 日本ロボット外科学会(専門医:国内B級)
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 日本膵臓学会
- 日本肝癌研究会
- 日本ヘルニア学会
- 日本腹部救急医学会
- 麻酔科標榜医
- 日本外科感染症学会
- インフェクションコントロールドクター
- 東海外科学会評議員
- da Vinci Console Surgeon Certificate
- 主な業績
- 2012年度日本肝胆膵外科学会(学会賞・高田賞)
主な業績を見る
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准教授(特任)
齊藤 卓也
Takuya Saito
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 上部消化管外科
- 機能改善外科(ヘルニア・肥満・多汗)
- 内視鏡・ロボット外科
- 出身大学
- 関西医科大学医学部医学科(2001年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(指導医、専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医、指導医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本消化器病学会(専門医)
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医、ロボット支援手術プロクター(胃)、評議員、ガイドライン委員会協力委員)
- 日本食道学会(食道科認定医、評議員)
- 日本ロボット外科学会(専門医:国内B級)
- 日本臨床外科学会(評議員)
- 日本ヘルニア学会(評議員、保険診療委員会委員、認定医検討委員会委員、プロジェクト委員会委員、東海ヘルニア研究会常任世話人)
- 日本肥満症治療学会(肥満症外科手術認定施設担当医、評議員、メンタルヘルス行動医学部会委員)
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本ヘルニア内視鏡外科手術手技研究会(ラパ・ロボヘル研究会)世話人
- 第21回研究集会当番世話人:2024年10月5日 名古屋栄 https://lapaher21.jp/
- 日本LPEC研究会世話人
- 近畿外科学会(評議員)
- 日本胃癌学会
- 日本肥満学会
- 肥満外科学連盟(IFSO)member
- 日本心身医学会
- Intuitive社ロボット支援鼠径ヘルニア修復術Mentor(指導医)
- 一般社団法人外科系学会社会保険委員会連合 処置委員・検査委員・麻酔委員(ヘルニア)
- 主な業績
- 日本外科学会定期学術集会ランチョンセミナー(2022年4月)
日本ヘルニア学会学術集会ランチョンセミナー
(2019年5月、2021年5月、 2022年5月、2024年5月)
日本肥満症治療学会学術集会ランチョンセミナー(2022年3月)
関西医科大学同窓会加多乃賞受賞(第33回、2015年)
主な業績を見る - 自己紹介
- 第21回日本ヘルニア内視鏡外科手術手技研究集会
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助教
安藤 公隆
Masataka Ando
- 専門分野
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- 消化器外科
- 出身大学
- 岐阜大学(2000年)
- 資格・
所属学会 -
- 医学博士
- 日本外科学会(専門医・指導医)
- 日本消化器外科学会(専門医・指導医)
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 日本乳癌学会(認定医)
- 臨床研修プログラム責任者養成講習会修了
- 医療安全管理者養成研修修了
- 緩和ケア研修会修了
- がんのリハビリテーション研修修了
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助教
松村 卓樹
Tatsuki Matsumura
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 下部消化管外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2006年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医、指導医)
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本臨床外科学会
- 日本大腸肛門病学会(専門医)
- 日本腹部救急医学会
- 日本食道学会
- 日本胃癌学会
- 日本胆道学会
- 日本ヘルニア学会
- 日本乳癌学会
- 難病指定医
- da Vinci Console Surgeon Certificate
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助教
大澤 高陽
Takaaki Osawa
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 肝胆膵外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 旭川医科大学医学部医学科(2006年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会 (専門医・指導医)
- 日本消化器外科学会 (専門医・指導医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本肝胆膵外科学会 (高度技能専門医、評議員)
- 日本内視鏡外科学会 (技術認定医)
- 日本胆道学会 (指導医)
- da Vinci Console Surgeon Certificate
- ロボット支援膵体尾部切除プロクター(機種名:daVinchi)
- 医学博士
-
助教
篠原 健太郎
Kentaro Shinohara
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 名古屋大学(2007年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医、指導医)
- 日本消化器外科学会(専門医、指導医)
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
- 日本臨床外科学会
- 消化器がん外科治療認定医
- 主な業績
- 主な業績を見る
-
助教
上田 翔
Sho Ueda
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 愛知医科大学(2008年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医、指導医)
- 日本消化器外科学会(専門医、指導医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
- 日本胃癌学会
- 日本食道学会
- 日本ヘルニア学会
- 日本肥満症治療学会
- da Vinci Console Surgeon Certificate
- 主な業績
- Sho Ueda, Masato Maeda, Kenta Nishitani, Tada Seiichiro, Keisuke Kawamorita, Tomoyasu Takayanagi,
Toshiki Kobayashi, Yosuke Hashimoto, Kei Yonezawa,
A Case of Laparoscopic Distal Gastrectomy and Median Arcuate Ligament Release for a Gastric
Cancer Patient with Median Arcuate Ligament Syndrome
Surg Case Rep. 2022 Aug 18;8(1):158.doi: 10.1186/s40792-022-01517-3.
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助教
近藤 玲美
Remi Kondou
- 専門分野
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- 消化器外科
- 小児外科
- 出身大学
- 金沢大学医学部医学科(2008年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本小児外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本臨床外科学会
- 日本腹部救急医学会
- 日本周産期・新生児医学会
- 日本臨床栄養代謝学会(TNT研修会修了)
- 主な業績
- 子育てをしながら医師として再スタートをしたばかりです。サポートしていただける医局に感謝するとともに、治療に訪れるお子さんや親御さんへ精一杯向き合っていきたいと思います。
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助教
倉橋 真太郎
Shintaro Kurahashi
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 上部消化管外科、肥満外科、胸やけ外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2009年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本腹部救急医学会認定医
- 緩和ケア研修修了
- 緩和ケア指導者研修修了
- 難病指定医
- 日本食道学会
- 日本胃癌学会
- 日本ヘルニア学会
- 日本肥満症治療学会
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
-
助教
内野 大倫
Tairin Uchino
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2011年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本内視鏡外科学会
- 日本臨床外科学会
- 日本大腸肛門病学会
- 日本医師会認定産業医
- 医学博士
-
助教
安井 講平
Kohei Yasui
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2012年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
- 日本臨床外科学会
- 日本大腸肛門病学会
- 緩和ケア研修会修了
- da Vinci Console Surgeon Certificate
-
助教
加藤 翔子
Shoko Kato
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 小児外科
- 出身大学
- 名古屋大学医学部医学科(2012年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本小児外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
- 日本ヘルニア学会
- 日本臨床外科学会
- 日本周産期新生児医学会 新生児蘇生法コースプロバイダー
-
助教
國友 愛奈
Aina Kunitomo
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 名古屋市立大学(2012年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医)
- 消化器がん外科治療認定医
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
- 緩和ケア研修会修了
- 日本臨床外科学会
- 日本大腸肛門病学会
- 日本ストーマ・リハビリテーション学会
- da Vinci Console Surgeon Certificate
-
助教
鈴木 健太
Kenta Suzuki
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2014年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会(専門医)
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医)
-
助教
戸田 瑶子
Yoko Toda
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2015年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本臨床外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本内視鏡外科学会
- 日本肥満学会
- 緩和ケア研修会修了
-
助教
花澤 隆明
Takaaki Hanazawa
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2015年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会
- 日本臨床外科学会
- 日本内視鏡外科学会
- 日本大腸肛門病学会
- 日本腹部救急医学会
- 緩和ケア研修会終了
-
助教
福山 貴大
Takahiro Fukuyama
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 小児外科
- 出身大学
- 高知大学医学部医学科(2015年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本小児外科学会
- 日本臨床外科学会
- 日本腹部救急医学会
-
助教
原田 正晴
Masaharu Harada
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 日本大学医学部(2016年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会
- 日本内視鏡外科学会
- 日本臨床外科学会
- 日本腹部救急医学会
- 日本胆道学会
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助教(専修医)
松下 希美
Nozomi Matsushita
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2016年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本臨床外科学会
- 日本小児外科学会
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助教(専修医)
倉橋 岳宏
Takehiro Kurahashi
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2016年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本消化器外科学会
- 日本内視鏡外科学会
- 日本臨床外科学会
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助教(専修医)
白井 信太郎
Shintaro Shirai
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2017年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 日本臨床外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本内視鏡外科学会
- 日本腹部救急医学会
- 緩和ケア研修会修了
-
助教(専修医)
大岩 立学
Tatsunori Oiwa
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2017年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医)
- 緩和ケア研修会修了
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専攻医
川瀬 康平
Kohei Kawase
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学医学部医学科(2021年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会
- 緩和ケア研修会終了
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助教(専修医)
齋藤 美和
Miwa Saito
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 出身大学
- 愛知医科大学(2022年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会
- 緩和ケア研修会終了
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非常勤
小松 俊一郎
Shunichiro Komatsu
- 専門分野
-
- 消化器外科
- 下部消化管外科
- 内視鏡外科
- 出身大学
- 名古屋大学医学部医学科(1989年)
- 資格・
所属学会 -
- 日本外科学会(専門医、指導医)
- 日本消化器外科学会(専門医、指導医)
- 日本内視鏡外科学会(技術認定医、評議員)
- 研究テーマ
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- 内視鏡外科手術
- 大腸手術
- 腸内細菌と手術侵襲
- 主な業績
- 主な業績を見る
- 自己紹介
- 私は1989年に名古屋大学医学部を卒業し、同年4月から約5年間、国家公務員共済組合東海病院と大垣市民病院で一般外科としての初期研修を行いました。ついで、1994年4月から約2年半、ルイジアナ州立大学生理学教室(D. Neil Granger 教授)に研究員として留学しました。急性炎症や腸内細菌、腸管上皮透過性に関する研究を通じて、バクテリアル・トランスロケーション(腸内細菌などが体内に侵入して感染症や炎症の原因となること)という現象を勉強することができました。その後、東海市民病院での修練を経て、1998年に名古屋大学第一外科に帰局し、肝胆膵外科を中心とした外科臨床に従事しました。当時、胆道再建を伴う拡大肝切除術は死亡率が高く、感染性合併症が大きな問題でした。そこで、バクテリアル・トランスロケーションとプロバイオティクスに関する臨床研究のプロジェクトを立ち上げることになり、その土台作りを任せていただきました。その後、多数の関連論文が有名ジャーナルに掲載されるようになり、それに少しでも貢献できたことを誇りに思っています。
春日井市民病院を経て2003年に名古屋第二赤十字病院に赴任しました。当時、第二日赤では、進行大腸がんに対しても腹腔鏡手術を行っており、また、病変の部位を限定せず、いずれの部位でも適応としていました。このおかげで、技術的な難度の高い直腸・横行結腸・下行結腸の病変に対する相当数の腹腔鏡手術を経験することができました。これと同時に、高度胆嚢炎や総胆管結石に対する腹腔鏡手術についても多数の経験を積むことができました。2015年に愛知医科大学に着任後、この経験を生かして、腹腔鏡手術の定型化やその教育体制の改善に取り組んでまいりました。おかげさまで、当科では最近3年間で4名が日本内視鏡外科学会の技術認定に合格しました。
名古屋大学第一外科の医員時代に最も感銘を受けたのは、当時、講師をされていた故神谷順一先生によるデータベースの仕事でした。第一外科の世界に誇れる臨床実績はこの地道な作業に支えられていました。今でこそ、電子カルテの普及によりデータベースの構築は容易になりましたが、紙カルテの時代に発表に耐えうるデータベースを構築・維持するのは、地味でつらい仕事でした。そこで、医員の負担を最小限にして詳細なデータ入力ができるようなシステムを模索し、第二日赤において詳細かつ膨大な臨床データベースを構築することができました。それがSSI(手術をおこなった部位の感染症)や大腸がんイレウス(閉塞)、高度炎症を伴う腹腔鏡下胆嚢摘出術等についての研究実績の基礎となりました。さらに、そのデータベースを基本として単施設のランダム化比較試験(4本)を企画・実行することができ、そのうち3本は論文として公表されています。