肝胆膵グループ

手術までの待ち時間を最短にし、一日でも早く
患者さんの不安と病気を取り除けるよう取り組んでいます。

肝胆膵グループでは肝臓、胆道、膵臓の治療を専門に扱っています。これらの臓器の手術は大掛かりになる場合が多く、直接内視鏡で観察できないため、がんの診断には多くの検査を総合して行います。このため診断から実際に手術が受けられるようになるまで1〜2ヶ月かかることも少なくありません。
当科では関連各科と密に連携を取り合うことで不要な待機時間を減らし、外科初診日から2〜3週間程度でスムーズに手術が受けられるよう診療に当たっています。がんを抱えている不安、待機中に病状が進行してしまうといった心配を抱え続けることはありません。
患者さんの中には肝胆膵領域のがんと診断されても、手術侵襲の大きさと併存疾患(腎不全のため血液透析を受けているなど)のために他院で治療困難と判断される場合があります。当院ではあらゆる臓器の診療科が揃っています。また、災害拠点病院にも指定され救急体制が整っているため、不測の事態にも早期対応が可能です。これまで治療が困難とされていた患者さんも当院で治療可能な場合がありますので、諦めずにまずは受診してください。

高度進行がんに対する拡大手術から、
傷の小さな腹腔鏡手術まで幅広く対応します。

肝胆膵領域の手術では、病気の近くに複数の重要な血管が走行していることが多く、がんをきれいに取り除くには、これらの血管も一緒に切除しなければならない場合があります。当科では顕微鏡手術を得意とする形成外科と連携することで、重要な血管も切除再建が可能で、より高度に進行したがんに対しても手術適応とすることが可能です。
近年、手術侵襲の低下が期待できる傷の小さな腹腔鏡手術も広まっています。当科でも、病気の種類や進行度を十分に検討した上で、手術の根治性や安全性が損なわれない範囲で腹腔鏡手術を導入しています。
肝胆膵領域のがん治療の中心は手術ですが、それだけで完結するものではありません。必要に応じて肝切除を予定している場合には門脈塞栓術(術後に残る肝臓を肥大化させる処置)を放射線科と、胆膵領域のがんでは胆道ドレナージ(黄疸を解消する処置)を内科と協力して術前に行い、手術の安全性向上に努めています。また、術後は化学療法センターと連携することで、個々の状態に応じたきめ細やかな抗がん剤治療を提供することも可能です。
当院は大学病院ではありますが救急医療が充実し、術後通院中の患者さんも必要に応じて緊急の入院対応が可能です。また、地域医療施設との連携も密に行っていますので、安心して通院治療を受けてください。

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Professor Interview - 教授 佐野 力 インタビュー